日頃の運動で心肺能力を高めると糖尿病発症リスクが半減

日頃の運動により、心肺の持久力を高く保っていると、糖尿病の発症リスクが半減すると分かった。米国のジョンズ・ホプキンス・シカロン心臓病予防センターを中心とした研究グループが、糖尿病の専門誌、ダイアベーツ・ケア誌オンライン版で2015年3月12日に報告した。

日頃の運動により、心肺の持久力を高く保っていると、糖尿病の発症リスクが半減すると分かった。米国のジョンズ・ホプキンス・シカロン心臓病予防センターを中心とした研究グループが、糖尿病の専門誌、ダイアベーツ・ケア誌オンライン版で2015年3月12日に報告した。

耐えられる運動強度はどれくらい?

これまでの研究で、心肺の持久力向上と糖尿病リスクの低下との間に何らかの関係がありそうだという証拠が挙がっている。今回研究グループは、その関連性を実際に検証した。対象者は、「ヘンリーフォード運動プロジェクト(FITプロジェクト)」の参加者約4万7000人。平均年齢53歳、男女は半数ずつ、約4分の1は黒人だった。FITプロジェクトは、米国ミシガン州で、運動習慣のある人を対象に行われた、生活習慣病の大規模な試験。もともと糖尿病でない人が対象だ。心肺の持久力は「トレッドミル負荷試験」で測定した。トレッドミル負荷試験は、ベルトコンベアの上を歩いて血圧や心電図の変化を見る検査。ベルトコンベアの速度を徐々に上げたり、傾斜をきつくしたりして、やや強めに心臓に負荷をかけ、心臓の機能や持久力を調べるものだ。糖尿病の発症率は、電子カルテや医療費の支払い申請ファイルなどを基にして調べた。

心肺の持久力が強いほど糖尿病減る

結果、1991年から2009年まで間で、平均約5年間の追跡期間中に、約7000人(14.6%)が糖尿病を発症した。「トレッドミル負荷試験」で測定した運動強度は「MET」という単位で示される。普通に歩くなど、日常的な運動の強度は3MET程度だ。今回トレッドミル負荷試験で、対象者が最大耐えられた運動強度は平均9.5METだった。この中で、12MET以上の負荷に耐えられた人は、6MET未満しか耐えられない人に比べて、糖尿病の発症リスクが半分程度だった。年齢、性別、人種、肥満度、高血圧、高脂血症など、人間の特性やリスク要因別に調べてみても変わらず、心肺の持久力が高い人で発症リスクは半分と低かった。今後、もっと長期的に、健康状態と糖尿病の発症率との関連を検証していく必要があると研究グループは述べている。日頃の運動を心がけたい。

文献情報

Juraschek SP et al.Cardiorespiratory Fitness and Incident Diabetes: The FIT (Henry Ford Exercise Testing) Project.Diabetes Care. 2015 Mar 12 [Epub ahead of print]

Diabetes Care. 2015 Jun;38(6):1075-81. doi: 10.2337/dc14-2714. Epub 2015 Mar 12. Observational Study

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