デング熱ならぬ米国でも「謎のウイルス」勃発、感染拡大が生後6カ月から

この8月から9月にかけて、西アフリカではエボラウイルス、日本でもデングウイルスの問題が注目されているが、米国でも詳細の知られていない謎のウイルスが子どもの間で広がり、日本のデング熱に似たような騒動を生んでいる。この9月8日には、米国疾病対策センター(CDC)が、「原因ウイルスがエンテロウイルスD68(EV-D68)である可能性がある」と報告している。米国の報道によれば、感染者は900人に達す...

この8月から9月にかけて、西アフリカではエボラウイルス、日本でもデングウイルスの問題が注目されているが、米国でも詳細の知られていない謎のウイルスが子どもの間で広がり、日本のデング熱に似たような騒動を生んでいる。この9月8日には、米国疾病対策センター(CDC)が、「原因ウイルスがエンテロウイルスD68(EV-D68)である可能性がある」と報告している。米国の報道によれば、感染者は900人に達するとも伝えられ、既に少なくとも10州には広がっている模様だ。

子どもがかかっている

当初2つの州で子どもに症状が現れた。集中治療室で対処する必要があるような子どもが相次いだと判明したのだ。8月19日にまずはミズーリ州カンザスシティ。8月23日にはイリノイ州シカゴからの報告が出てきた。両州とも状況は似通っていた。重症の呼吸器系の症状のある子どもが相次いで病院に運び込まれる状態で、ほとんどの子どもは前述の通り集中治療室行きだ。カンザスシティのデータによると、エンテロウイルスD68が検出された感染者は生後6週間から16歳の子ども。男女はほぼ半々で、7割はぜんそく持ちだった。発熱は3割弱にしか見られず、全員が入院して、4人は呼吸の補助が必要だった。X線検査で肺に影があったり、空気がうまく届いていない部分が見られたりすることがあった。血液検査でウイルスに加えて細菌感染も見られるということはなかった。シカゴのデータもほぼ同様だ。米国疾病対策センターの分析の結果、カンザスシティから送られてきた試料22人分中19人、シカゴから送られてきた試料14人分中11人で、エンテロウイルスD68が検出された。ほぼこのウイルスが問題と見られている。エンテロウイルスD68は1962年に米国カリフォルニア州で特定されて以来、ほとんど米国でも発生がなく、症状がよく分かっていない。エンテロウイルスそのものはいわゆる風邪の原因として珍しくないが、エンテロウイルスD68はごくまれ。どうして急に感染が広がったかが分かっていない。今後、米国内ではデータを集積して原因を究明する見込みとなっている。

従来はまれ、日本でも報告あり

米国疾病対策センターによると、エンテロウイルスD68は、せきや呼吸困難のような一般的な呼吸器の病気の症状があると見られている。感染拡大は、せき、くしゃみのほか、唾液で汚れたものなどを介して起こってくる。予防としては、感染者との接触を避けたり、汚染物に触れないようにしたりする必要がある。エンテロウイルスD68に特別効く治療法は存在しないため、症状を緩和する一般的な治療を行うことになる。日本でも報告があるが、子どもが中心に症状が出るほかはよく分かっていない。デング熱こそが問題になっているが、感染拡大が急速なウイルス病であるだけに、こちらも気に掛けたい。

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