ステロイドは精神神経の病気を招くと報告

グルココルチコイドは、腎臓の脇から出ている副腎皮質ホルモンの一種だ。この効果を薬剤として応用した薬は「ステロイド」として幅広い病気に使われている。外傷、感染、リウマチなどの炎症を鎮めるため、免疫の反応を抑えるためだ。しかし、この薬にはうつ病など心理、認知、行動の障害を引き起こすリスクがあるようだ。薬剤惹起性の精神疾患を研究するグループがアメリカンジャーナル・オブ・サイカイアトリー誌2014年...

グルココルチコイドは、腎臓の脇から出ている副腎皮質ホルモンの一種だ。この効果を薬剤として応用した薬は「ステロイド」として幅広い病気に使われている。外傷、感染、リウマチなどの炎症を鎮めるため、免疫の反応を抑えるためだ。しかし、この薬にはうつ病など心理、認知、行動の障害を引き起こすリスクがあるようだ。薬剤惹起性の精神疾患を研究するグループがアメリカンジャーナル・オブ・サイカイアトリー誌2014年12月号で報告した。

そう病とうつ病の繰り返しが典型的

研究グループは、ステロイドの使用との関連が考えられる、重篤な心理、認知、行動障害などの精神疾患を発症した人について報告した。典型的な問題は、そう病とうつ病を繰り返すというものだ。さらに、ステロイドの大量投与、長期の認知機能の低下、ストレスに弱い傾向、性格の変化が見られた。自殺や自殺未遂を含む重篤な精神、神経の病気も報告されていた。割合としては、ステロイドによる治療を必要な全サイクル行った場合は100人を1年間調べたときに15.7人に起きるという割合(15.7/100人年)で発生していた。初めての治療だけを取り出すと、この割合は、22.2人に高まっていた。最初の治療で問題が起こりやすいわけだ。

多くは何らかの精神的変調を訴える

重篤な状態ではないものも含めると、ステロイドを使った治療を受けた人の多くが、気分、認知、記憶力の変化に一定期間苦しんだことも報告された。ステロイドにおけるリスク要因を特定し、有害な精神、神経の問題を管理する必要があるようだ。日本ではかつてステロイドバッシングが激しさをまして、過剰反応が問題になったこともある。とはいえ、薬である以上、副作用が問題になるのも確か。新しい報告も踏まえて、必要な薬は必要なものとして使いながらも、副作用については慎重に見る必要があるのだろう。

文献情報

Judd LL et al. Adverse consequences of glucocorticoid medication: psychological, cognitive, and behavioral effects. Am J Psychiatry. 2014 ;171:1045-51.

Am J Psychiatry. 2014 Oct;171(10):1045-51. doi: 10.1176/appi.ajp.2014.13091264. Case Reports

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