「腸内フローラ」ネイチャー誌が特集増刊、慶応大の本田賢也氏らの17の菌治療が実用目指す

「腸内フローラ」が国内でも大きな話題になっている。日本ではNHKスペシャルの放送で広く知られるところになった(腸内フローラとは?デブ菌、人工甘味料、抗生物質の問題が関係を参照)。さらに、2月26日、世界的にも有名な科学誌ネイチャー誌が腸内フローラについての特集増刊を出した。幅広い内容が取り上げられているが、中でも目に付いた内容の一つは、日本の慶応大学教授、本田賢也氏の研究内容が大きく取り上げ...

「腸内フローラ」が国内でも大きな話題になっている。日本ではNHKスペシャルの放送で広く知られるところになった(腸内フローラとは?デブ菌、人工甘味料、抗生物質の問題が関係を参照)。さらに、2月26日、世界的にも有名な科学誌ネイチャー誌が腸内フローラについての特集増刊を出した。幅広い内容が取り上げられているが、中でも目に付いた内容の一つは、日本の慶応大学教授、本田賢也氏の研究内容が大きく取り上げられたところだ。日本ではあまり話題に上ることもないかもしれない。日本がこの分野で実は注目されている。

デブ菌、人工甘味料、抗生物質など

腸内細菌は今さまざまな病気との関係が研究報告から明らかになりつつある。Medエッジでも「デブ菌」(どうやら「デブ菌」が現実に存在するらしい、肥満者の糞便移植で受けた人が急速に肥満にを参照)「人工甘味料」(人工甘味料は「糖尿病予備軍」の原因に、血糖値が下がりにくくなるを参照)いわゆる「抗生物質」(抗生物質には未知の悪影響、「デブ菌」「ミトコンドリア」「スーパーバグ」など関係?!を参照)などの観点から記事として紹介してきた。さらに、がんや精神疾患まで関係するという研究報告も注目されつつある。今回のネイチャー誌の特集では、腸内細菌フローラ、雑誌内では、「マイクロバイオーム(microbiota)」としてこれまでの研究の全容を振り返るような内容になっている。日本語で言えば、腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)となる。叢はくさむらの意味で、さまざまな腸内細菌が集まっているところから名付けられている。Medエッジでは、このネイチャー誌の特集増刊についても後日紹介していく。今回は冒頭で紹介した本田氏のくだりについて簡単に触れてみたい。

17の腸内細菌を「カクテル」に

本田氏の取り組む17の腸内細菌を使った「クロストリディアル・カクテル」が腸炎の治療に実用化が進んでいるという。本田氏は2014年7月から慶應義塾大学教授を務めている。日本のニュースではごく小さく出たこともあるようだが、国際的に本田氏の研究が今注目されているのは、腸内細菌の混合したものをいわば薬剤として腸の感染症に実用化しようと動いているところだ。米国マサチューセッツ州ボストンにあるバイオ系のベンチャー企業、ベダンタ・バイオサイエンシズ(Vedanta Biosciences)社で、冒頭で触れたクロストリディア・カクテルの製品化が動こうとしている。本田氏もベンチャーの役員に名を連ねている。

腸内細菌がいなくなると免疫が「暴走」

本田氏はクロストリディウムと呼ばれる腸内細菌の病気における「決定的な役割」を解き明かした当事者の一人だ。腸内細菌叢の分野では第一人者の一人と言える。その研究内容は、腸炎と腸内細菌との関係性を「免疫」の観点から解き明かしたところだ。腸炎とは、腸がただれたり、下痢が起きたりする。この背景に免疫があると突き止めている。本来、体は免疫という仕組みを持っており、細菌をはじめとした異物に抵抗している。腸内細菌があるとよいバランスを保っているが、本田氏は腸内細菌がいなくなると免疫が過剰な反応をして、いわば暴走し始める現象を発見した。結果として腸炎が起こる。本田氏の研究はここにとどまらず、さらに腸内細菌の17種類を腸に投与すると腸の炎症を押さえ込めることまで突き止めた。ここから腸炎の治療薬につながっていく。

小さなころの抗菌薬でアレルギー

腸内細菌と免疫については今後、さらに分かってくるようだ。カナダのブリティッシュコロンビア大学によると、幼少期にバンコマイシンという抗菌薬を使うと、その後のぜんそくのリスクが高くなると発見した。その理由の一つと見られるのが、腸内細菌の減少で、まさにここで問題になるのが本田氏が突き止めたクロストリディウムの仲間の腸内細菌の減少だという。腸内フローラ、腸内細菌の話題は今後より広がることになりそうだ。

文献情報

Innovations in the Microbiome.

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