無意味な行動を繰り返していませんか?「強迫性障害」の儀式的行為に科学的な証拠

部屋の電気が消えたか、消したと記憶しているのにわざわざ確認してしまう。もうきれいな机なのに、毎日磨かずにはいられない。一見無意味な行いを何度もしてしまう「儀式的な行動」。その背景には、不安感があると見られてきた。このたび実験的に証明された。

部屋の電気が消えたか、消したと記憶しているのにわざわざ確認してしまう。もうきれいな机なのに、毎日磨かずにはいられない。一見無意味な行いを何度もしてしまう「儀式的な行動」。その背景には、不安感があると見られてきた。このたび実験的に証明された。

強い不安感を感じると環境をコントロールしようとする

米国コネチカット大学を含む研究グループが、科学分野の国際誌カレント・バイオロジー誌2015年6月18日号オンライン版で報告した。何年も前から、不安感と儀式的行動には関係があると言われてきた。人は不確定で制御不能な状況に直面すると、次に何が起きるか予測できないためにストレスを感じる。適応しようと儀式的行動によって環境をコントロールしようとする、という考えに基づくものである。研究グループは、強い不安を感じた場合とそうでない場合に、儀式的な行動に差が現れるかどうかについて調査を行った。

彫刻を磨かせる実験

研究グループは、62人の学生を無作為に選び、強い不安を感じさせるグループと、不安が少ないグループに分け、一連の仕事を行うよう指示した。強い不安を起こすグループには、装飾品の置物としての金属の彫刻に関するスピーチを準備させて、専門家の前でプレゼンテーションを行うよう指示した。不安の少ないグループには、スピーチの準備は指示したが、プレゼンテーションを行う必要はないと指示した。両方のグループに、課題の最後に彫刻を磨くよう指示した。参加者全員が心拍数を図るモニターと手首の加速度計をつけ、彫刻を磨いている間の手の動きを測定した。

強迫性障害の典型的な行為

「磨く」や「きれいにする」といった行為は宗教的であり、最も広く観察される儀式的な行為でもあるからだ。何度も手を洗うなどは、強迫性障害などで顕著にみられる行為である。結果として、プレゼンテーションを行う指示を出されたグループは、彫刻を磨く行為や手の同じ動きを繰り返す行為に、不安感のないグループよりも多くの時間をかけると分かった。研究グループは、ストレスと儀式的行為が関連付ける今回の結果は、強いストレスに関連する強迫性障害や自閉症などの精神障害の理解に役立つ可能性があると考えている。

文献情報

Rinse and Repeat to Remove Anxietyhttp://today.uconn.edu/2015/06/rinse-and-repeat-to-remove-anxietyCurr Biol. 2015 Jul 20;25(14):1892-7. Epub 2015 Jun 18.Lang M et al. Effects of Anxiety on Spontaneous Ritualized Behavior.http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26096971

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