金のナノ粒子と放射線でがん細胞を殺す、正確に標的を狙える

放射線療法でがん細胞を正確に標的とする方法を開発した。がんを殺すペプチドに金のナノ粒子を乗せてがん細胞の近くまで運ぶもの。金によってがん細胞に焦点を絞りやすくなる。米国のブラウン大学とロードアイランド大学の合同研究グループが、米国科学アカデミー紀要のオンライン版で、2015年4月13日に報告した。

放射線療法でがん細胞を正確に標的とする方法を開発した。がんを殺すペプチドに金のナノ粒子を乗せてがん細胞の近くまで運ぶもの。金によってがん細胞に焦点を絞りやすくなる。米国のブラウン大学とロードアイランド大学の合同研究グループが、米国科学アカデミー紀要のオンライン版で、2015年4月13日に報告した。

金のナノ粒子を使用

まずは金のナノ粒子を「pHLIPs」という酸を探す化合物に結合させる。pHLIPsは弱酸性のがん細胞へと進み、ナノ粒子を細胞の入口まで送り届ける。金のナノ粒子は小さなアンテナのような働きをして、がん細胞の周りに放射線エネルギーを集中させる。研究グループは、金がほかの粒子と比べても、放射線の効果を強めるのに特に優れていると説明する。金属に対して放射線を当てると、「光電効果」と呼ばれる現象が起きて電子が放出される。金においては、さらに「オージェ効果」と呼ばれる現象で余計に電子が飛び出す。この電子の影響でがん細胞を殺すことができる。研究グループは、この仕組みから出てくる電子を効率的にがん細胞に当てていくために、金の粒子を小さく調整。

電子ががんを殺す

研究グループは、キイロショウジョウバエで原理を検証。pHLIPsを使って金のナノ粒子を送り届けたところで放射線照射を行うと、がん細胞のない場合よりも24%高い効率で殺せると確認できた。次のステップでは、ネズミを使った実験を開始することになっている。将来的に金と放射線の組み合わせが一般化してくるかもしれない。

文献情報

Antosh MP et al.Enhancement of radiation effect on cancer cells by gold-pHLIP.Proc Natl Acad Sci U S A. 2015 Apr 13. [Epub ahead of print]

Proc Natl Acad Sci U S A. 2015 Apr 28;112(17):5372-6. doi: 10.1073/pnas.1501628112. Epub 2015 Apr 13. Research Support, N.I.H., Extramural

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