脳腫瘍グリオーマに「破傷風予防注射」が威力

脳腫瘍の免疫療法を「破傷風の予防注射」で増強させることができると分かった。米国のデュークがん研究所を中心とした研究グループが、ネイチャー誌で2015年3月12日に報告した。

脳腫瘍の免疫療法を「破傷風の予防注射」で増強させることができると分かった。米国のデュークがん研究所を中心とした研究グループが、ネイチャー誌で2015年3月12日に報告した。

破傷風予防注射の翌日に免疫療法

研究グループは、脳腫瘍の中でも悪性度の高い「グリア芽腫(グリオーマ、神経膠芽腫)」の12人を対象として、半数は破傷風・ジフテリアトキソイドの予防注射を1回行い、残りの半数はニセ薬(プラセボ)を投与した。いずれの人に対しても翌日に異物に抵抗する免疫を強める治療である「樹状細胞免疫療法」を行った。具体的に樹状細胞免疫療法は、樹状細胞をがんになった人から抽出して、がん細胞にしか存在しない分子に目印を付けるように「訓練」する。この樹状細胞をあらためてがんの本人に注入して戻してやる。樹状細胞は自身の免疫系の指令役のような役割を持っており、他の免疫を担っている細胞が腫瘍細胞を攻撃できるようにする。

大きな朗報

結果は、平均して、ワクチン療法のみを受けた患者よりも、破傷風の前治療薬を投与された方が生存期間が大幅に延びた。グリア芽腫の患者の生存期間は通常は1年程度であるが、免疫療法を受けた患者では、大部分が5年以上生存した。「グリア芽腫は恐ろしい疾患であり、この結果は新たな治療法を切実に必要としている患者に対する重要な一歩になるだろう」と研究グループは説明する。大きな効果は日本でも注目される。

文献情報

Sampson J et al. Tetanus shot boosts response to experimental brain tumour treatment. Nature. 2015 Mar 12.

An immune-boosting tetanus injection improved the effectiveness of an experimental brain tumour immunotherapy in a US study of 12 patients.

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