トマトなどに含まれる抗酸化物質リコピンが、アルツハイマー病の治療薬になるかも

リコピンが、脳の内部で神経の炎症を抑える効果を持つようだ。インドのパンジャブ大学の研究グループが、栄養に関する実験生物化学分野の専門誌ジャーナル・オブ・ニュートリショナル・バイオケミストリー誌オンライン版で2015年3月22日に報告した

リコピンが、脳の内部で神経の炎症を抑える効果を持つようだ。インドのパンジャブ大学の研究グループが、栄養に関する実験生物化学分野の専門誌ジャーナル・オブ・ニュートリショナル・バイオケミストリー誌オンライン版で2015年3月22日に報告した

トマトの赤色のもと、リコピン

リコピンは、トマトや金時ニンジンなどに多く含まれる赤色色素「カロテノイド」の一種で、強い抗酸化作用と抗炎症作用があることが知られている。研究グループは、アルツハイマー病になるネズミの動物実験で2つのグループに分けて、一方のグループには14日間リコピンを投与、もう一方にはアルツハイマー病の治療薬リパスチグミンを投与。その上でそれぞれに対して42個のアミノ酸から成る「アミロイドβ1-42」を注射した。アミロイドβはアルツハイマー病で脳に蓄積すると知られているタンパク質の一種だ。

炎症を抑える

リコピンがアミロイドβの注射によって起きる学習と記憶の能力低下を改善させると分かった。リコピンの量が増えるほど効果は高まった。ネズミの脳内でアミロイドβ1-42によって起こされる異常を抑え込む現象を確認した。エネルギーを作り出す「ミトコンドリア」の機能不全を防ぐほか、炎症に関係した「TNF-α」「TNF-β」「IL-1β」の急上昇を押さえ込み、同様に炎症に関係した「NF-κB(えぬえふかっぱーびー)」「カスパーゼ3」の活性も落とした。研究グループはリコピンがこうした炎症を抑える効果によって学習や記憶を改善させると説明。リコピンは薬剤候補にもなり得ると指摘している。

文献情報

Sachdeva AK et al.Lycopene abrogates Aβ(142)-mediated neuro-inflammatory cascade in experimental model of Alzheimer’s disease.J Nutr Biochem. 2015 Mar 22 [Ahead of print]

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